【美容コラム】美容鍼はニキビに効くの?

美しい肌を保つために、ニキビは避けたい肌トラブルの一つですが、繰り返すニキビやニキビができやすい体質の方は多くいらっしゃいます。

今回は、ニキビの原因、要因となる生活習慣、そして美容鍼がもたらすニキビへの効果についてお話しします。

記事内容
  • 1.ニキビの原因
  • 2.ニキビの原因を生む生活習慣
  • 3.ニキビの種類
  • 4.美容鍼|ニキビへの効果
  • 5.美容鍼のその他の効果

1.ニキビの原因

ニキビの原因は複数の要因が組み合わさることにより生じることが一般的です。
主な原因は以下のとおりです。

①皮脂の過剰分泌

皮脂腺が過剰な皮脂を分泌することは、ニキビの主要な原因の一つです。この過剰な皮脂分泌が毛穴を詰まらせ、ニキビの発生を促します。

②毛穴の詰まり

皮脂、角質、細菌などが毛穴内で詰まると、それが炎症を引き起こし、ニキビができる原因となります。

③細菌感染

毛穴内でプロピオニバクテリウム・アクネスという細菌が繁殖することがあり、これが炎症を引き起こす要因となります。

④ホルモンの変化

特に思春期、妊娠、月経周期などでホルモンのバランスが変化すると、皮脂腺の活動が増加し、ニキビの発生が増えることがあります。

⑤ストレス

長期間のストレスはホルモンバランスに影響を与え、皮脂分泌を増加させ、ニキビを引き起こすことがあります。

⑥食生活

高GI(糖質指数)の食品、乳製品、油分の多い食事などが、ニキビの発生に関与することがあるとされています。

⑦遺伝的要因

家族内でニキビが多い場合、遺伝的な要因も関与している可能性があります。

⑧環境要因

大気中の汚染物質や接触した化学物質も皮膚に影響を与え、ニキビの原因となることがあります。

これらの要因が相互に結びついて、ニキビが発生し、炎症を引き起こすことがあります。ニキビの治療や予防には、これらの要因を考慮し、適切なケアを行うことが重要です。

2.ニキビの原因を生む生活習慣

上記で解説したニキビの原因は、生活習慣によって引き起こされている可能性があります。
それぞれ見ていきましょう。

①皮脂の過剰分泌→食事、乾燥

皮脂の過剰分泌は脂質の多い食事や、保湿できていないことにより肌を守ろうとして油分を出している可能性があります。

②毛穴の詰まり→食事、間違ったスキンケア

毛穴の詰まりや角栓は、古い角質と過剰に出た皮脂が混ざることで作られます。脂質の多い食事や、落としきれていない肌の汚れによって引き起こされることが多いです。敏感肌の方の洗浄力の強すぎるスキンケアは肌にとって負担になるので、スクラブや二重洗顔は避け、無添加でしっかり落ち、継続的に丁寧なスキンケアを行うことが重要です。

③細菌感染→①②と同様

①皮脂の過剰分泌/②毛穴の詰まりによって、毛穴が空気に触れない環境ができます。これにより毛穴内アクネ菌が繁殖しマスクなることで、炎症を引き起こす要因となります。

④ホルモンの変化→思春期、妊娠、月経周期中の生活習慣

特に思春期、妊娠、月経周期などでホルモンのバランスが変化すると、皮脂腺の活動が増加し、ニキビの発生が増えることがあります。周期に合わせて、こまめに皮脂を拭き取ったり、スキンケアを変える、ストレスを溜めないよう、リフレッシュできる自己ケアが必要です。

⑤食生活→食品の選び方

高GI(糖質指数)の食品、乳製品、小麦、油分の多い食事などが、ニキビの発生に関与することがあるとされています。ご自身の体には合わない食品もあるので、可能性のある食品を一定周期控えるなど行ってみましょう。

⑥環境要因

大気中の汚染物質や接触した化学物質も皮膚に影響を与え、ニキビの原因となることがあります。季節によって敏感になりやすい時期を把握しケアしたり、肌に触れる物(まくら,
洗顔後のタオル)を低刺激のものに変えたり工夫してみましょう。

その他にも以下のような要因があります。

・水分不足
十分な水を摂取しないと、皮膚が乾燥し、皮脂分泌が増加する可能性があります。水分を適切に摂ることが大切です。

・不規則な睡眠
不規則な睡眠パターンはホルモンのバランスを崩し、皮脂分泌を増加させる可能性があります。十分な質の高い睡眠が必要です。

・過度の洗顔
過度な洗顔は皮膚を乾燥させ、逆に皮脂分泌を刺激することがあります。適切な洗顔方法を守ることが大切です。

・悪い化粧品の選択
皮膚に合わない化粧品を使用することは、毛穴を詰まらせ、ニキビを引き起こす可能性があります。

・顔に手を触れる習慣
手は細菌を運ぶことがあり、顔に触れる習慣があると、細菌感染を促進する可能性があります。

・日焼け
過度の紫外線曝露は皮脂腺の活動を増加させ、皮膚の炎症を引き起こすことがあります。

これらの生活習慣が組み合わさると、皮脂分泌の増加、毛穴の詰まり、炎症の促進などが引き起こされ、ニキビの発生が増えることがあります。健康的な生活習慣を実践し、ニキビの予防に努めることが重要です。

3.ニキビの種類

ニキビにはさまざまな種類があり、以下の順番で悪化する可能性があります。

◯白ニキビ…毛穴の閉じた部分に皮脂や角質が詰まり、外部には白い膨らみとして現れます。毛穴の詰まりにより皮脂が正常に排出されずコメドを形成します。一般的に、このタイプのニキビは比較的扱いやすく、専門家の指導に従って適切なケアを行うことで改善できることが多いです。

◯黒ニキビ…毛穴の開口部が開いた状態で、内部に詰まった皮脂や角質が酸化して黒く見えます。このタイプのニキビは通常、毛穴の中に黒い点として現れ、周囲の皮膚からくり返し出てくることがあります。一般的に炎症を伴わず、比較的軽度ですが、放置していると進行する可能性があります。

◯赤ニキビ…赤ニキビは、白ニキビや黒ニキビを放りした結果、皮膚の表面に赤く腫れた隆起を形成するタイプのニキビです。この種のニキビは、通常、炎症を伴い、赤く腫れているため「赤ニキビ」と呼ばれます。
アクネ菌は常在菌ですが、皮脂を好んで繁殖する性質をもっており大量の代謝物質を出します。これにより、毛穴の周辺の組織が刺激され炎症を起こします。炎症とは周辺の皮膚組織を破壊しているということなので、お肌ににきびの跡が残ってしまいます。これを放置してしまうと、炎症がどんどん広がっていき、最終段階の黄(膿疱性)にきびへと進行してしまいます。

◯黄ニキビ…ニキビの最終段階になります。化膿した状態が黄色に見えてしまうので、黄にきびとよばれます。アクネ菌が繁殖して重度の炎症が起こると、毛穴に黄色の膿が溜まって腫れあがってしまいます。毛穴の周囲は大きな炎症を起こすため、周囲の皮膚組織が破壊されてしまいます。多くの場合が真皮まで傷ついてしまうためにニキビが改善した後も、へこみや赤み、シミのように見えてしまう色素沈着といった跡が残ってしまいます。

適切な治療方法を選択するために、ニキビの種類を正確に識別することが重要です。症状が悪化する前に、皮膚科医や専門家に相談し、適切な治療計画を立てることがおすすめです。

4.美容鍼|ニキビへの効果

鍼灸は、古くから身体の様々な不調の調整やけがのケア、また病気の予防などに用いられてきました。美容鍼は、たとえ浅く刺したとしても、少なくとも5㎜は肌の深部に到達します。新しい肌細胞が生成される場所は、肌の表面ではなく、基底層やその下の真皮、皮下組織と呼ばれる部分です。美容鍼は、これらの深い部分に直接刺激を与えることができる唯一の方法です。これにより、肌の自然な再生能力を引き出し、肌の新陳代謝を促進します。

肌のターンオーバー(新陳代謝)は通常、約28日~56日かかり、加齢と共に遅くなります。ターンオーバーの遅延は、肌荒れ、肌のくすみやシミの増加などの問題を引き起こします。

ー美容鍼の仕組みー
ヒトの身体は、損傷すると炎症が生じ、その後、新たな組織に置き換わることで修復されます。

STEP.01
鍼を打つと、まず真皮に損傷が起こります。目に見える見えないに関わらず、微細な出血が起こるため血小板により、かさぶたが作られ止血します。

STEP.02
その後、血管外に白血球が増加し侵入してきた細菌や、死んだ細胞などを取り込み死滅させます。仕事を終え自滅した白血球はマクロファージ(大型の食細胞)に貪食されます。死んだ細胞の除去終了後、炎症に関わった化学伝達物質が中和され炎症が終了し、※細胞増殖因子の働きにより新しい細胞が修復されていきます。

STEP.03
結果、細胞が新しくなり皮膚が柔らかく、シワが薄れ、リフトアップ効果や浮腫み解消にも効果があるのです。
※細胞増殖因子とは、細胞間の情報を伝達するタンパク質で、様々な細胞を増殖させます。
創傷治癒の過程では、創内の各種細胞の遊走、増殖、細胞外マトリックスの形成、血管新生、再構築などをコントロールしています。
細胞増殖因子としては、bFGF、PDGF、TGF-β、EGFなどがあり、その中でも特に、bFGFは創傷治癒過程において重要な役割を果たしていることが明らかにされており、創傷治癒促進剤として臨床に応用されています。

ーニキビ改善に関連する美容鍼の効果ー

・皮膚の血行促進
美容鍼は皮膚に微細な針を使用して刺すことで、皮膚の血行を促進します。良好な血行により、皮膚細胞への酸素と栄養物の供給が向上し、ニキビの炎症を軽減するのに役立つことがあります。

・炎症の軽減
美容鍼の刺激により、皮膚の炎症が軽減される可能性があります。これにより、赤みや腫れが減少し、ニキビの症状が改善されることがあります。

・ニキビ跡の改善
美容鍼は、ニキビが治癒した後にできるニキビ跡や色素沈着に対しても効果があるとされています。針の微細な刺激により、肌の再生が促進され、ニキビ跡が薄くなることがあります。

・皮脂分泌の調整
美容鍼は皮脂腺の活動を調整する可能性があり、皮脂の過剰分泌を抑制することができます。これにより、新たなニキビの発生を予防する助けになります。

ただし、美容鍼の効果は個人によって異なる場合があります。美容鍼を検討する際には、経験豊富な美容鍼師や皮膚科医のアドバイスを受け、個人のニキビ状態や皮膚タイプに合った治療プランを立てることが大切です。また、美容鍼後に一時的に吹き出物ができる方もいらっしゃいますが、多くの場合好転反応であり、身体の毒素を外に排出するためにできています。

5.美容鍼のその他の効果

美容鍼は、ニキビの治療においてだけでなく、他の美容関連の効果も提供することがあります。以下は美容鍼のその他の効果についての情報です。

ー肌の若返りー
美容鍼は皮膚のコラーゲンおよびエラスチン産生を促進し、肌のハリと弾力を向上させる助けになります。これにより、しわやたるみの軽減が期待されます。

ー美肌効果ー
美容鍼によって皮膚の血行が良くなり、肌のトーンが均等化され、くすみが改善されることがあります。これにより、肌が明るく、美しい印象を与えます。

ーしわとしわの予防ー
美容鍼は表情しわや深いしわの予防に寄与することがあります。皮膚の弾力性が向上し、しわができにくくなる可能性があります。

ー肌質改善ー
美容鍼は肌質を改善し、毛穴の目立ちを減少させることができます。これにより、滑らかで均一な肌が得られるでしょう。

ー顔色の改善ー
血行促進により、顔色が明るくなり、くすみが取り除かれることがあります。肌の健康的な輝きを取り戻すのに役立ちます。

美容鍼は安全で非侵襲的な治療法であり、自然な美しさを引き出すための手段として広く受け入れられています。ただし、効果は個人によって異なる場合があり、経験豊富な美容鍼師と協力して、個別の美容ニーズに合わせた治療計画を立てることが重要です。

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