背景・疫学

主に消化機能の異常により、人間を含む動物が患う症状であり、その際の便は軟便(なんべん)、泥状便(でいじょうべん)、水様便(すいようべん)ともいう。東洋医学では泄瀉(泄は大便が希薄で、出たり止まったりすること。瀉は水が注ぐように一直線に下る)とも呼ばれる。世界では毎年17億人が発症し、また毎年76万人の5歳以下児童が下痢により死亡しており、発展途上国では主な死因の1つとなっている。

原因

腸管における水分吸収・分泌作用、または蠕動運動の亢進によって起こる。
急性下痢・・・ウイルス性、食中毒、薬の副作用
慢性下痢・・・過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患、薬の副作用、吸収不良

メディカルジャパン介入例

胃腸ケア呼吸法

日常的にご自身で行える体操や呼吸法などを指導しています。医療系国家資格者による正しい指導法で症状の改善、再発防止に努めています。

一般的治療法

可能であれば、下痢の原因に対して治療が行われる。
例えば、食事や薬が原因の場合はそれを避け、腫瘍は切除し、寄生虫感染症の場合はそれを根絶する薬が投与される。しかし、多くの場合は自然に治る(ウイルス感染による下痢は、通常24~48時間で自然に回復する)。
脱水を避けるための水分補給の指導や、腸の筋肉を弛緩させ、便が腸を通過するのを遅くする薬などが処方される。