慢性疲労

<背景・疫学>
慢性疲労とは、「6ヵ月以上疲労が続き、一晩寝ても疲れがとれない」状態を指す。15年前に厚生省(現厚生労働省)が行った調査では、日本人の3人に1人が慢性疲労を訴えていると報告されている。IT化が進みストレスが増したと言われる現代では、さらに慢性疲労を訴える人の割合は高くなっていることが推測される。
 慢性疲労になると、作業量や活動量の低下という日常生活への影響ばかりでなく、思考力、注意力の低下から思わぬ事故を招く原因にもなる。さらにそのまま放置しておけば、うつ病などの心の病気や生活習慣病など、さまざまな疾患を誘発することにつながる。

<原因>
慢性疲労症候群は、その原因が明らかになっていない病気である。しかし、様々な研究の結果、病気の起こる仕組みが少しずつ明らかになってきた。
身体は、神経系、ホルモン系、免疫系の3つがバランスを保って働いている。ところが、ストレスをきっかけにして、神経系の働きに異常が生じ、免疫の働きが低下すると、体内に潜伏していたウイルスが再活性化される。そして、再活性化したウイルスを抑え込むために、体内では、免疫物質が過剰に作られるようになる。この過剰に作られた免疫物質が、脳の働きに影響を及ぼし、強い疲労感や様々な症状を起こすという説が現在有力とされる。
また、慢性疲労症候群の患者には、ある特定の遺伝子に関する異常が認められていることも報告されている。

<一般的治療法>
慢性疲労症候群の治療は、薬物療法が中心に行なわれる。
そのなかでも、主になるのは「捕中益気湯」などの漢方薬を用いて、身体の免疫力を高める治療。そして、体内の活性酸素による細胞の障害を防ぐため、抗酸化作用をもつビタミンCを大量に服用する。  
 他にも抗ウイルス薬や免疫調整剤が使われることがあり、これらの投与によって免疫系の回復を目指す。また、抗うつ剤、精神安定剤などが使われる場合がある。
 また、内科的な治療による効果がみられない場合、ストレスに対処するための方法を患者と医者が話し合いながら見出していくための、カウンセリングによる治療も行なわれる。

神経系

神経痛(三叉、肋間)/偏頭痛/歯痛/ヘルペス/帯状疱疹神経痛/しびれ